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  • 執筆者の写真: 耳ず
    耳ず
  • 2021年6月24日
  • 読了時間: 4分

最近摂食障害の本を読んでいたのですが、読んでいて…認知を変えるのがいかに大事かってことを改めて感じたんですね。

医学を用いて如何にアプローチしても、体だけいくら健康にしても、摂食障害者の「食べたら死ぬ」という認知を変えない限り治せない。

食べなければ死んでしまうのは当然で、とても致死率の高い病気。いくら死んでしまうことを伝えても暖簾に腕押しで静脈にぶち込んでる栄養チューブも平気で引っこ抜く。もちろん血がドバドバでるんですが、本人はそんなことより栄養で太ることの方が怖い。

だから、「食べても死なない」と本人に思ってもらうしかないんです。

それで、それを変えれるのは医学的アプローチじゃなくて、文学的アプローチらしいのです。

いくら統計的資料を提示して、数値を見せて、体の状態を克明に教えてもその認知を変えるほど響かない。

でもその人の大切な人や好きな文学、哲学宗教…がそれを変えたりする。

その人が「食べても死なない」と思う物語が必要なんだそうです。


読んでいる本ではそのことに関して、「医学の敗北だ」と言っていました。


ああ〜……

5月頃に「医者を見たら死神と思え」というはしもとみつお先生:画、よこみぞ邦彦:著の漫画を読んだのですが、その時と同じように医療の難しさを全く感じました…

医療は万能じゃないし、治療したら元に戻るわけじゃない。

どんな治療をするかもその医者の考えによりますし、どれだけ勉強してても避けられないことはあって、常に学術発表を吟味して勉強しなけりゃならない

データを鵜呑みにしたらいいわけでもなくて…

文系の論文から見ると理系の論文は絶対な気がしますが、そんなことはないんですね〜…

それで、それだけ勉強しても治せないこともある。データだけじゃ人は動かない。別のアプローチも必要になってきて………

ああ医者って大変……


ちょっと話が逸れましたが、摂食障害や解離性障害などの神経症は、神経や脳に異常がないため投薬してもあまり効果が見られないことが多いそうです。根本的治療に必要な道筋が確立していないそうで。


だけど前述した文学的(文化的?)アプローチは治療に響く。

なんだかなあ……それってこうしたら良くなる!っていうのがなくて大変なんですけど…ヒトのそういうところが好きだったりします

いやもう、本当にどうしたらいいんだよ!胃が痛いってもんじゃないコッチが病むレベルだ!と、思いますが私はそういうままならなさが好きです。

人は物語の上で生きてるんだなあ…


なぜヒトは成長する自分を認識し続けられるか?という問いがあるのですが、その答に記憶があるからというものがあります。

記憶の連続性が、幼い自分を見ても自分とわかる理由だと。姿形も考え方も変わったのに、その子どもが自分だとわかるのはそこから現在に至る過程ーー記憶の連続性ーーがあるからだというものです。

それって、自分の人生の物語ですよね。

頭の中に自分が変化していく物語が入ってるから、昔を懐かしんだり今を嘆いたり、逆に今を賛美したりできるのです。


ふと思ったんですが、未来に対する認識も記憶の連続性が関わってたりするんでしょうか。嫌な思いをした場所や、失敗した時と同じルーティーンを避けるみたいに、これから起こることへの予測も、それまでにどんな人生を送ってきたかが関係ありそうですよね。未来を明るいと思うから暗いと思うか、すべきことをどう思って未来の自分に託すのか、託さないのか…全部これまでの記憶があってこそ言動を選択してそうな気がします。

まあ失敗したら2度としないわけじゃなくて、同じことを何度も繰り返してしまう…本来持つ性質なんかも関わってくると思うので行動選択全てが記憶とは思いませんが…判断には感情も関わりますし、ここら辺は絡まり合っているのでしょうね。


で、余談でしたが、データや統計などのはっきり数字に出ているもの、正論では人は動かないというのがとてもやっかいで愛おしいと思いました。

分かりきってる、見えきってるものなのにどうして通じないのか。

あくまでもそういった事実は人を動かす補助にしかならないんだなと思いました。

単なる事実は、物は、そこに「ある」だけにすぎないのです。

それを個々人の持つ色眼鏡で如何に変化させるか。それに、どう感じたか?

それが全てなんだと思いました。


感じることが全て。

それで、見え方がいくらでも変わる。


事実よりも、それをどのように見たかの真実の方が大事なんだと思います。

リアルになくても、感じて己に影響していればそれが真。


面白いですね〜そして何が響くかは人によって違う。ああ面白い。

個々人によって違うなんて、分かるわけないだろ!って感じですけど、それによって生まれる齟齬が愛おしいですね。

ままならなさが大好きです。

現実問題、そういうのは面倒極まりないですが、そういうのは避けて通れない道なので物語上でも大事にしていきたいと思います。


もし、自分の考え方や物の見方を、生き方を変える何かに出会えたら……それが良い意味でも悪い意味でも…特別なものになるでしょうね。

そういうのが好きですね。自分を変えるということは、思い通りにいかないということですから。


良くも悪くも、ままならないというのが好きです。

 
 
 

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