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- 耳ず

- 2023年3月5日
- 読了時間: 5分
ガンダムのシャア、アムロ熱が来ているので、以前富野由悠季展に行った際書いたことへの続きをここに上げたいと思います。本当はもっとちゃんと文章にしてから上げたかったのですが…このままではお蔵入りになってしまうので書けているとこまでにします。
前回、ガルマの死がシャアをニュータイプ(以下NT)に駆り立てたと書きました。
何故ここが繋がるかというと、前回の記事を読んでほしいのですが、端的にガルマの死への贖罪としてです。この「贖罪」がシャアの行動原理ではないかと思うのです。
シャアは大体「ザビ家の復讐」とか「連邦の内部改革」とか「全人類のNT化」とか大層なことを目的とするのですが、大体途中で目的が変わるか半端で終わるかしてるんですね。彼がそうしたいことに嘘はないと思うのですが、なぜそれをしたいのか?なぜ達成しきれないか?ということに根幹があると思うのです。
まず、シャアはZやCCAでもそうでしたが政治の世界に上げられがちです。彼の達成したいこともそれらに関わらなければ変えられない部分にあります。だから望んでそこにいるのかと思いきや実は政治ごとを嫌っている、苦手に思っている節があります。Zで政治の壇上に上がったとき、演説後シャアはアムロに「自由を失った」とこぼしました。シャアは政治に関わる器量があるし様になるので周りの人間に望まれ壇上に上げられることがしばしばあるのですが実情彼にその度量はないのです。なぜなら、シャアが掲げる目標はそれ自体が目的、メインではないからです。彼に政治をやる才能はあると思いますが、その本来望んでいることが満たされなければ度量はいつまでも足りないままなのです。
ではその望んでいること、目的は何かというと最初に言った贖罪なのです。自分の犯した罪が償われるにはどうしたらいい?救われるにはどうしたらいい?これが彼を苦しませているものではないでしょうか。「全人類NT化」それが彼が自分自身で模索して生み出した道なのです。そのため、彼はNT化達成のために奔走しますが本来自分が求めているものと食い違うためどんどん追い詰められていきます。
復讐のためにガルマを殺し、ガルマを殺した贖罪にララァを連れて個人的問題をNTという公的問題にすり替え、ララァの死、カミーユの精神崩壊…それらがシャアに全人類NT化を断行させるに至らせたのです。行動も規模を増して過激になっていき地球を潰した時、いったい一番苦しむのは誰なのか?それは目に見えて明らかです。シャアは大切なものを失うたびに大義名分を掲げて、気持ちを誤魔化しますがその義務感は一体どこからくるのか?それは自分自身が救われたいからに違いないのです。彼のNTによる革新は、シャア自身がNTに救われたいことを表しています。
ではシャアは誰に救われたいのかといえば、それはアムロ・レイなのです。CCAで特にそれは描写されています。例えば、ロンデニオンで連邦高官とアクシズ譲渡会を内密に済ませた後「アムロ、私はアコギなことをしている。近くにいるなら感じてみせろ」と呼び掛けたり、アクシズでの戦闘において「アムロ。地球上に残った人類などは、地上のノミだということがなぜ分からんのだ!」と言ったり、最後には「結局、遅かれ早かれこんな悲しみだけが広がって、地球を押しつぶすのだ。ならば人類は、自分の手で自分を裁いて、自然に対し、地球に対して、贖罪しなければならん…アムロ、何でこれが分からん!」と言ったり。彼はアムロに分かってほしいのです。何故分かってほしいのか?何故わかってくれないアムロに苛立つのか?それは、シャアがアムロを求めているからに他なりません。彼は共に罪を背負ってほしいのです。
それなのにいつまでも自分を粗末に扱う連邦をかばい、事なかれ主義的に行動を起こさず人類が変わることを信じている。シャアにはそのアムロの優しさが苛立たしいのです。アムロがそうである限り彼はいつまでたってもシャアのもとには来ません。それが「愚民共にその才能を利用されている者が言うことか!」という誹りにつながるのです。
今書けているのはここまでです。この後は次のように展開されていく予定です。
ギュネイの言った「欲求不満のはけ口を戦争に向けてるだけなんだ」
→欲求とは何を指すか?といった論点で前文(贖罪)の補強を行い以下につなげる
ではシャアは何故アムロにそれ(=分かってほしいこと)を求めるのか?そうだとして、何故それを言わなかったのか?
第一にあの人の性質
第二にアムロに対するコンプレックス
――ララァと共感し、同じ罪を背負っているから
だからアムロは救いであり同時に許せない
ナナイが言ったようにシャアはアムロに対して恋しさ余って憎さ百倍
第三に自分でもわかっていない、相反する想い
――彼にとっての救いとは何か?
以上からなぜアムロなのかということを示す。
最後に主題歌について
書ける日はいつでしょうか…
個人的にまだ課題が残っていて、アムロはどうなんだって話ですね。
アムロが彼のやさしさを信じる理由
アムロの救いって何だろう
これです。これについてもっと書けたらいいのですが…。
もし書くとなったら何からかな…ホワイトベース時代の仲間やそのキャリアの変化についてだろうか…。父母も譲れませんね。
ララァのことは散々書いたので、どこかで見たような文になると思うのですが…。
あと今回上げたシャアについての文中で、さらっとカミーユの精神崩壊について出てくるんですが、ここももっと掘り下げれたら…と思います。
そんな感じで…。

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