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逆襲のシャアについて

  • 執筆者の写真: 耳ず
    耳ず
  • 2020年7月1日
  • 読了時間: 6分

更新日:2020年7月4日

 最近逆襲のシャアを見直して、改めて名作だな…と思ったのです。その所以が見るたびに新しい発見があるとこなんです。というわけで、今回観ての感想です!


・フィフス・ルナでのシーン

 「人が人に罰を与えようなどと!」ってアムロが言った時、シャアがマイク?(じゃないですよね、あの頭につけてるのなんて言うんですかね)を押さえて音に集中する様が好き。

 この人たち親密に見えるけど、会ったとき相手をすれ違いで終わらせられないほど、ほんとに会わないんだよね。全然プライベート共有しないし、一緒に過ごした時間も短い。なのに嘘みたいに想いあっている。お互い離れてるのに、相手のいないところで時間割き過ぎている(主に思考や行動の面で)。

 アンタら周りにもっと付き合いの長い、大切にすべき人たちがいるだろう!

 そりゃべルチルで、ベルトーチカに父親がやることじゃないって思われるよ。しかしアムロが父親になって家庭持ったらシャアは寂しいな。シャアは次世代のために~とか言うけど、その次世代を生む家庭に帰属するイメージがないもんな。アムロもないけど、それをベルが持って来てくれたんだ…だからアムロが思いがけなく嬉しく思うのも道理なのかもしれない。べルチル読んでるとき子どもできてハラハラしたけど。


・ロンデ二オン

 ロンデ二オンで連邦高官とアクシズ交渉の後、「私はアコギなことをしている。側にいるなら感じてみせろ」なんて、シャアはアムロに叱られたいのかと。アムロが良く思わないのなんか分かり切ったことだし、悪い事の自覚もある。なのに、それをアムロに知ってほしいなんて、シャアはアムロに対して二律背反だなあ。

 シャアはアムロに父性を求めていたって意見があるけど、私は全部だと思うわ。母性も父性も全部。受け入れてほしいし叱ってほしい。甘えてるんだよな~。

 余談だけど、父性を軽く調べてみたら「母親が求められる役割以外のもの」っていうざっくりした定義だった。母親というのがどれだけ重要視されているのか分かるね。心理学でも子どもの発育に母親がいかに重要か書かれているし。愛着が安定すれば相手は母じゃなくてもいいと思うんだけど、父性はフロイトが言ったもの以外文献があまりない。父性って謎。


・取っ組み合い

 シャアとアムロがロンデ二オンで遭遇して殴り合いになった時の動きに注目してみた。

 まずアムロが飛び出してシャアを馬から引きずり落とす。この時飛び掛かるアムロにシャアは腕を振ってタックルを避けようとするが不発。すぐにアムロを地面に抑えて殴りかかろうとするが空振り。すぐさまもう一度殴って倒れたアムロに再度殴りかかる。しかしアムロがジャケットを掴んで引き寄せたためバランスを崩し、一発くらう。アムロに形勢を変えられ、シャアが体勢を返すを繰り返し、アムロがシャアを馬乗りの状態で抑える。襟元を掴んで絞められるが、シャアもアムロの首を掴んで絞める。

 そこからアムロ視点でシャアを俯瞰しているのだが、これ、アムロはシャアに首絞められてるんだよな…

 でも次のシーンにはシャアはアムロの肩を掴んでいるから、襟元を絞められた息苦しさで離した可能性がある。そしてそっから、アムロの巴投げですよ。

 ここの殴り合い、二人の戦闘センス光るなあ。特にシャアなんかは判断が早い。要所要所狙ってくるし、この人はやっぱり強いんだなって分かる。

 アムロに投げ飛ばされたけど。


・クェス連れ去り

 シャアにはクェスが車から駆け下りてくるのが見えるんだ。そしてアムロの構えた銃をクェスが落として、そのまま走ってくるからシャアは彼女を迎えるように軽く腕を広げる。だけどクェスは落とした銃を拾ってアムロに「あんたちょっとセコいよ!」って構えるから、シャアはその手を取って誘う。

 面白いのは、クェスより前にシャアがいることだ。

 クェスはシャアを庇うためにそうしたのだから、シャアの前で構えているはずだ。だけど、そうじゃない。

 今まで、クェスを誘ったのは彼女の寂しさに感づいて、無意識にそれを利用しようとしたからだと思っていた。が、そうじゃない。もしそうなら、後で「なぜ私に興味を持った?」などと聞かないと思う。気付かなかったけど、「行くかい?」とクェスを誘ったのには①彼女を誘うことでアムロの追撃を防ぐ②クェスにアムロを撃たせない、の二点があったんじゃないだろうか。

 この時シャアは、クェスがニュータイプだと気づいていない。クェスを初めてMSに乗せた時「才能があるようだな…」と驚いたように零していたからだ。だからクェスがニュータイプだから誘ったわけじゃない。だから②のような理由が考えられるのだ。

 もしアムロに当たってしまったら、致命傷じゃなくても万全の状態で戦うことが出来なくなる。腕を撃たれたとして、それぐらいでアムロはパイロットを降りないだろうが前述のような懸念がある。シャアはサイコフレームの技術を横流ししてまでアムロとの対等な決着を意識しているのだ。それなのにそんな危険は冒したくない。

 クェスも誘われて「え?」ってなっていたけど、たぶんシャアも瞬時に判断したことなんだろう。そのことは、ネオジオンに戻った際クェスにどうするか尋ねるシーンから分かる。「ラーカイラムには嫌な女がいるんです」に対して、「そうか、じゃ」なんて返答だ。すぐ別れるところからも興味が失せているのが丸見えだ。

 一年戦争のア・バオア・クーの時もそうだったが、シャアの、周りが何言ってんの!と驚愕するような言動って、実はかなり理にかなってる。皆に政治家、指導者として期待されるだけあって先見性と洞察力が半端じゃない。これはただのニュータイプにはできないことじゃないかな。

 だからこそシャアは、自分は純粋なニュータイプじゃないと思うのかもしれないけど。策を弄するから。でもニュータイプにも能力差あるし、「なりそこない」だなんて言うけれど実際はちゃんとニュータイプなんだろうな。そんなことで悩むのもシャアの「純粋さ」なんだろう…。


 結構シャアについて書いたのですが、正直、ガンダムにハマりたての時はもうアムロが好きで好きで、なんでシャアが人気なんだろうと嫌っていました。こんな見た目が綺麗なだけのコンプレックス厄介男とか思っていました。ひどい。でもアムロとシャアの関係を考えると、アムロのことを考えていてもシャアのことを考えてしまう。それは二人が切っても切り離せないからなんですね。シャアの人間的魅力が分かってきて、ああこの人ってすごいなって思うようになりました。逆シャアのことはまだまだ考えたいので、後日またこんな感じのを書きます。

 や~~~~……たのしいですねこの人たち。その周りのことを考えるのも楽しいです。もうずーっと思ってることなんですけど、アムロのことは誰が救うんだろうってことです。シャアを救うならアムロなんだろうなって思うんですけど。スパロボとか、ギレンの野望とかでもそんな感じありますしね。シャアのヒロイン感(自分はシャアム派なんですけど笑)

 だけどアムロはどうなのかなあと。死んでララァに会うのが一番幸せな気がするんですけど、アムロはシャア程必死に救われたいと思ってないですし、諦観が強くて自分の寂しさを受け入れてますよね。う~~ん。そんなところが好きなんだろうなあ。



 

 
 
 

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